2015年8月31日月曜日

軽トラックと列車が衝突~東広島市JR山陽線鍵谷第1踏切~

 8月26日午後3時20分頃、東広島市のJR山陽線西高屋駅・白市駅間にある鍵谷第1踏切で、軽トラックと白市駅行きの上り電車が衝突、軽トラックは横転し、運転していた女性(79歳)が亡くなった。

 報道によると、JR西日本は、電車の運転士が踏切内に進入する軽トラックを発見し、急ブレーキをかけたが、間に合わなかったという。
 現場の踏切は、第4種踏切で、警報機や遮断機が設置されていない。
 報道によると、付近の住民が5年前に、JR西に対して、危険だから警報機や遮断機を設置してほしいと要望していた。しかし、踏切を通行する人が少ないことを理由に断られたという。
 また、報道の中には、現場は線路がカーブしているところに踏切があるため、踏切から電車が見えにくいのではないかという指摘もあった。

 踏切は山間部にあるため、線路がカーブしていたり、線路の脇に山が迫っていたりして、電車がくるのが見えにくいこともあるかもしれない。電車の接近を通行者に知らせる仕組みが欠かせないと思う。
 JR西では、今回事故のあった鍵谷第1踏切の近くの堀川踏切でも、2006年12月とその2年前に死亡事故が2件起きている。堀川踏切で亡くなった高校生の両親がJR西を相手に民事裁判をおこし、広島地裁は、対策をとらなかったJR西に損害賠償を命じた。その後、JR西と両親は和解したが、その間にJR西は、堀川踏切を警報機・遮断機のある第1種に改善した。また、非常ボタンも設置している。
 堀川踏切と同じように警報機・遮断機のない鍵谷第1踏切が、同じ駅間にあるのなら、JR西はどうしていっしょに改善しないのだろう。

 昨年から、遮断機のない踏切で起きた死亡事故については、運輸安全委員会が事故調査をし、調査結果を事故の再発防止に役立てる。今回も、事故調査が開始された。
 運輸安全委員会の事故調査が迅速に徹底的になされ、事故を防ぐ対策に生かされるようにしてほしい。

 最後になりましたが、亡くなられた女性のご冥福をお祈りいたします。

≪参考≫
運輸安全委員会
「鉄道事故の概要 」
http://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/railway/detail2.php?id=1877
≪参考記事≫
「山陽本線1人死亡衝突事故 事故調査官が調査」(広島テレビ)
http://news.home-tv.co.jp/news.php?ymd=2015-08-27&c=&id=2015-08-272
「死亡事故の踏切 以前から改善要望」 8/27 11:53 (広島テレビ)
http://www.news24.jp/nnn/news8665805.html